予防矯正を検討する際に知っておきたい主なデメリットについて、お伝えします。
予防矯正は、従来の矯正治療とは異なり、単に装置をつけるだけではありません。子供の口腔機能の正しい発達を促すため、ご家庭での積極的な取り組みが不可欠です。
予防矯正では、マウスピースの装着に加えて、ご自宅で保護者の方と一緒に毎日のトレーニングを行う必要があります。さらに、月に1〜4回ほど歯医者へ来院し、専門スタッフと一緒にトレーニング方法を習得していく必要があります。これは子供だけでなく、保護者の方の時間と労力も必要となることを意味します。
予防矯正は、子供の生活習慣の改善が非常に重要になります。そのため、ご自宅でのトレーニング(宿題)をきちんとこなせない場合、継続が難しくなる可能性があります。子供の「やる気」をサポートすることも必要です。
予防矯正は、治療を開始できる時期や、治療のゴールについても注意が必要です。
予防矯正は、子供の成長発育期(目安として10歳まで)に介入する矯正です。この時期を過ぎてしまうと、顎の骨の成長を促すことが難しくなるため、予防矯正という選択肢は利用できません。検討される場合は、時期を逃さないことが重要になります。
予防矯正の目的は「歯を直接並べる」ことではなく「顎を正しく成長させた結果、歯が並ぶスペースを作る」ことです。多くの場合、これにより自然と綺麗な歯並びになりますが、全ての子供が100%完璧な歯並びになるとは限りません。必要に応じて、予防矯正で土台を作った後、マウスピース矯正による仕上げが必要になるケースもあります。
予防矯正は、子供の歯並びの根本原因にアプローチし、将来の口腔機能の健康を育む素晴らしい治療法です。しかし、そのためには、ご家庭での積極的な取り組みや、子供の「やる気」が欠かせません。
これらのデメリットを理解した上で、子供の将来のため、早めに専門知識のある総合歯科医院に相談してください。